九州国際大学付属中学校

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2015年12月09日 水曜日|カテゴリー: 行事

研究授業④

【数学(1年)】「回転体の体積を求めよう」

実物に触れる機会が少ないこともあり、立体の学習を苦手とする生徒は少なくありません。
立体を頭の中でイメージし、分析し整理していくことが、立体への理解を深めていきます。
与えられた平面を1つの直線を軸に回転してできる回転体、この日は、黒板に映しだされた動画を見ながら授業が始まりました。

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立体の体積は公式をつかって覚えます。プロジェクターを使えば、公式を映したり消したりするのも簡単。必要な時に必要な情報を取りだして授業が進んでいきます。

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授業の終盤の一コマです。
「先生!! 僕はこの立体を途中で切って考えました。間違ってないと思うけど、どうしても答えが合いません」

一人の生徒が発言しました。
「そしたら、前に出て説明してごらん」と先生が言うと、彼は前に出てきました。

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彼のアイデア、たしかに理屈はあっているように思えますが、確かに正しい答えにはなりません。
みんな思い思いに考えている時、「先生、前の時間に『軸が違えば体積が違う』と言いましたよね。これ、軸が違っていませんか?」の声が。この一言で見事解決、アイデアを出した生徒も納得できました。

《授業をした先生の感想》
(研究授業ということで)とても緊張しているところ、生徒に助けてもらった気がしてなりません。このクラスは、日頃から今日のような雰囲気で授業が行われています。生徒に上手に問いかけて、生徒の発言のよいところを上手に拾いながら、もっとよい授業ができるよう、これからも頑張ります。

山田洋次監督の映画『学校』の中で、「生徒と先生が汗を流して語り合う、これこそ授業だ」という台詞があったように覚えています。 
学校の勉強、特に数学は、正解が決まっているだけに、一方的に先生が教えてしまいがちです。でも、そのような一方通行の授業では、思うほどの効果は期待できません。 生徒は「理解しよう」と、先生は「理解させよう」との思いで、それぞれが考え工夫し、一緒になって創り上げていく、これが『分かる授業』の原点であり、今流行りの「アクティブ・ラーニング」につながっていくものと思います。
生徒から何を引き出すか、引き出したものをどのように生かしていくか、それらをどのような能力として生徒に身に付けさせていくか、常にこのようなことを考えながら、毎日の授業に取り組んでいきます。